新人の育成をうまく行うために、メンター制度を導入している企業が近年増えてきています。
メンター制度とは、新人や若手に対して、メンターと呼ばれる指導者を割り振ることによってコーチング、トレーニングを行い、新人や若手(メンティー)に、キャリアや仕事の進め方を教えていくことです。
メンターの目的は、メンティーの迷いや悩みを取り除き、一人前に成長させていくことなのですが、そのためにはコーチングの技術をはじめとして、マネジメント能力も必要となります。しかし、多くの企業では、そのような技術を研修などで教えてくれることはあまりありません。メンターとしての仕事を与えられたならば、ある程度自分で学んでいかなければならないことになります。
メンターとして気をつけなければならないことというものは、いくつかあります。そのうちの1つが、メンティーに対して心構えや力不足など、自分でコントロールすることができないことを注意しないことです。
また、メンターは指導者ではありますが、上司ではないので命令をしないということも含まれます。あくまで自律的な行動を促すことが必要であるため、命令をせず対話と質問によって指導をしていくことが重要となります。さらに、メンターはメンティーの指導をする立場ですが、自身もメンティーから学んでいる立場であるということを意識することも大切になります。このほか、指導するときだけが見本となるわけではないので、普段からの行動にも気をつけなければなりません。